インテリア後進国の日本で“一生使える家具”を選ぶという革命

1. なぜ日本は“インテリア後進国”なのか?

日本の住宅文化は、戦後の住宅不足を背景に「早く・安く・大量に」供給することが最優先されてきました。その結果、住まいは“消費するもの”という意識が根づき、インテリアは「後から整えるもの」「引っ越しのたびに買い替えるもの」として扱われてきました。
欧米では、家具は代々受け継がれる“資産”であり、空間は「家族の歴史を刻む舞台」として育てられます。対して日本では、賃貸文化や住宅ローンの短期返済志向が、空間への愛着や長期的視点を育みにくくしているのが現状です。
また、学校教育やメディアでも「インテリアの教養」が育まれる機会は少なく、住まいづくりの知識や美意識が個人任せになっています。
結果として、家具選びも「とりあえず安くて便利なものを」という短期的な視点に偏りがちです。

2. “一生使える家具”とは何か?

「一生使える家具」とは、単に壊れにくい家具ではありません。
それは、時間とともに“育つ”家具。使い手の人生に寄り添い、記憶を刻み、愛着を深めていく存在です。
たとえば、無垢材のダイニングテーブル。子どもがクレヨンで描いた跡も、家族の食卓を囲んだ傷も、すべてが“味”となって残ります。

真鍮の取っ手や革張りの椅子も、使い込むほどに艶が増し、唯一無二の風合いに。
また、修理や再塗装ができる構造であることも重要です。
「壊れたら捨てる」のではなく、「直して使い続ける」ことで、家具は“モノ”から“パートナー”へと変わります。
さらに、普遍的なデザインであること。流行に左右されず、どんな空間にも馴染む家具は、住まいの変化にも柔軟に対応できます。

3. 安価な家具とどう付き合う?

現代の日本では、手軽に手に入る安価な家具が生活のスタート地点になっています。
IKEAやニトリ、ネット通販など、選択肢は豊富で、価格も魅力的。特に、引っ越しが多い若年層や子育て世代にとっては、柔軟性のある選択肢です。
しかし、安価な家具は「仮住まい感」を助長することもあります。
壊れやすく、飽きやすく、愛着が湧きにくい。結果として、空間に“自分らしさ”が宿りにくくなってしまうのです。
とはいえ、安価な家具を否定する必要はありません。

・まずは仮の家具で暮らしを試してみる
・DIYやペイントで自分らしくカスタマイズする
・本当に欲しい家具を見つけるまでの“つなぎ”として使う
というように、段階的に“暮らしの質”を高めていくことも可能です。

4. インテリアは“生き方”を映す鏡

インテリアは、単なる装飾ではありません。
それは「どんな人生を送りたいか」「どんな価値観を大切にしたいか」を映し出す“鏡”です。
たとえば、木の温もりに包まれた空間は、自然とのつながりを大切にする生き方を。
モノトーンで統一された空間は、思考のクリアさやミニマリズムを。
色とりどりのファブリックやアートが並ぶ空間は、感性や創造性を表現しています。
そして何より、子どもたちはその空間から多くを学びます。
「本物に触れる」「美しいものに囲まれる」「大切に扱う」——それらは、感性や価値観の土台となり、生きる力を育てます。

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